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和楽器というと、何を思い浮かべますか。三味線・琴・太鼓・尺八などでしょうか。正直言って名前を知らない楽器もたくさんありそうですね。
知っているようで知らないのが、和楽器の世界ですね。私は梅原さんと知り合って、和楽器の話を伺うようになってから、それは驚きの連続です。もう天然素材の極致ですね。入手困難ではないかと思われる素材で構成されている、それが和楽器です。
三味線の材料ってなんだか知っていますか。胴のところ、ここをタイコというそうですが、この素材はカリンだそうです。むかしは桑もあったと言う話です。棹(さお)の材料は紅木(こうぎ)がよいそうです。他には紫檀やカリンが使われるとのこと。棹には細・中・太と種類があるんですって。津軽三味線は太棹。地唄は中棹。長唄などは細棹なのだそうです。
それから糸は絹糸なんです。ご存じでしたか。私は知りませんでした。絹と聞いた時にはびっくりしました。
そして、タイコに貼られるのがネコの皮。ネコの好きな人には、おもしろい話ではないかもしれませんが、伝統芸能・伝統工芸の世界のことで、ネコのバッグを持ち歩くわけではありませんからご理解を。
この皮も品質が様々で、皮によって音の響きが全然違うのです。私も仕事で革を扱っていますが、楽器用の皮はほとんどが鞣しの施されていない皮です。三味線用の皮は驚くほど高価で、三味線用の小さな皮一枚と、一般的な牛の革一枚の値段があまり変わらないかもしれません。
その他、部品により、金銀・象牙・ベッコウなどなど、希少な天然素材で和楽器は構成されています。木質部も、選りすぐりの素材で作られているんですよ。
楽器としての伝統をふまえて、使い手の好みに合わせて誂えられる和楽器の世界には、計り知れない奥深さがあるようです。
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三味線のタイコ(胴)の中。こんな風になっているんですねー。 |

梅原さんが、三味線のタイコに皮を張っているところです。実際の工程を拝見したことはないのですが、紐でピント張っているところに、こんどはクサビを打ち込み、ものすごい張りにするようです。
この革の張り方によって、音の出方が変わるのだそうです。張りをきつくした方が、よい音が出るらしいのですが、強く張った皮は長持ちしないのだそうです。
依頼主が、どのように希望するかによって、張り方を変えるらしいのですが、「いい音がして、しかも長持ちするように。」という相反する注文をされることもあるらしく、難しい仕事のようです。
皮は、張る過程で破けてしまうこともあるそうです。そんなときは、やり直しの2回目が大切なんですって。2回目で腰が引けて張りが甘くならないように、気合いを入れて取り組むことを心がけるそうです。これは勇気が必要ですね。
ちなみに、皮を貼る接着剤としては、寒梅粉を使うそうです。餅米から作られる、水性のものです。
三味線の他に、琴の糸の張り方も、その人の演奏のスタイルをイメージしながら行うとのことです。糸に性格を付けるんですって。張り方で糸の性格が全く違うものになるそうです。
梅原さんのご実家は、仙台の梅屋楽器店です。その秋田店のご主人なのです。お店を任されたのが、なんと19歳の時。すごいですね。きっと、ご苦労も少なくなかったのではないかと察します。
和楽器のことは、私などは全く知らず未知の世界でしたが、素材の話を伺うだけでも楽しいですね。希少な素材が、ふんだんに使われている伝統の世界なんです。
楽器の調整だけでなく、演奏会の段取りや司会もこなされますし、最近の学校教育で和楽器が取り入れられているので、楽器貸し出しのために学校を訪問されたりもしています。すごいですね、何でもできなくちゃ和楽器店の店主は務まりません。
それと、もしかすると声が良いことが重要な事だったりするかもしれませんね。梅原さんは声に張りがあるんです。声帯も気合いで強く張っていたりして。和楽器店の店主らしい声?だなあと常々思っているんです。
ところで、私が和楽器に関連した仕事で最初に作ったのが三味線のバチのケースでした。この素材がまた象牙だったりベッコウだったりするんです。値段なども伺って、これは現物にはできるだけ触れないようにしようと思い、実物大の木の模型を作りました。その時も、梅原さんには型取り用のバチを貸していただき、お世話になりました。親切に相談に乗ってくださいますので、和楽器に興味のある人は、梅屋楽器店に行ってみてください。
そういえば、地元の祭りのお囃子用の楽器も扱っているとおっしゃっていました。秋田の竿灯祭りのお囃子の横笛は、テンポがとても速いんですって。他にはなかなか見られない早さだそうですよ。
梅原さんから伺った和楽器の興味深い話が、このページではとても書き切れませんね。詳しくは梅屋楽器店のホームページでご覧ください。間もなくリニューアルオープンの予定です。オープンしたらすぐにリンクしますね。 |

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画像:梅原 文章:辻永
画像に関わる権利は、梅屋楽器店・梅原氏に帰属します。
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