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銀線細工は、純銀の細い線を撚りあわせ、ローラーに通して平らにした素材を中心として組み合わせていきます。部品の点数が猛烈に多い仕事ですね。
純銀は柔らかく、その純銀を使用するからこそできる、柔らかな曲線美がありますね。純銀は、色にも独特の白さがあります。磨いて仕上げても、どこか柔らかな輝きです。
銀線細工は、秋田の伝統工芸の一つですが、技法書などでは平戸細工と紹介されている場合もあるようです。南蛮渡来で、長崎の平戸経由で入ってきたということなのでしょう。
秋田では、銀山があったこともあり、長く伝統工芸として繊細な仕事が伝承されてきています。
この、銀線細工の技術を応用しながら、野本さんは作品作りをしています。銀線細工には伝統的と思われるモチーフや様式があり、その中で独自の作品を作るのは容易なことではありませんが、野本さんスタイルの銀線表現を探りながら、制作をされています。
想像するのが難しい作業ですが、おそらくは銀の性質に無理をさせないで、素直に組み合わせていかないと破綻してしまう技法だと思われます。銀にも無理をさせない造形で、新しい雰囲気の作品を拝見するのが楽しみです。 |

作品作りには純銀しか使用しないという野本さん。純銀が好きなんですね。きっと、素材の気持ち、純銀の気持ちがわかるんですね。ここまではいうことを聞いてくれるけど、これ以上やるとひねくれてしまうという、微妙なポイントがわかるのだと思います。
野本さんのお店を尋ねると、犬が一匹とときどき娘さんがいます。なかなかにぎやか。それに、何故かでかい弦楽器を弾いている時があって、びっくりさせられます。
ジャンベという、太鼓にも凝っていらっしゃるようで、音楽も楽しんでいらっしゃるようです。私も、ハーモニカやケーナを買ってみたことは、その昔あるんですが、引き出しの奥にしまわれていますね。あこがれはあるけれど、音楽のセンスはまるでありませんでした。
人の面倒見が良いので、野本さんの周りにはいろいろな人が集まってくるようです。人が集まり、そこから何かが生まれて行くというのが、野本さんの理想とするところかもしれません。
繊細で集中力を要する銀線の仕事と、人と接する中から何かを生み出していく行動力。野本さんのバランス感覚が見て取れるようです。 |
画像:野本 文章:辻永
画像に関わる権利は、ミーティア・野本さんに帰属します。
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