TUZIE.JP
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左の写真は、青銅製の鐘です。では、右の写真はなんでしょうか。答えはこちらも鐘でした。同じ鐘でもまったく違う造形ですね。
左の作品は公共の仕事です。主張性や象徴性はあるけれど、宗教性はないようにというイメージで作ったそうです。右の作品は、武藤さんのイメージで自由に造形されたものです。
鋳造というのはご存じの通り、金属を高温で溶かして型に流し込む、金属の加工法です。非常に古くからある加工法で、銅や鉛などの低融点の金属の加工から始まったと考えられるようです。
メソポタミアでは紀元前3500年前頃に、技術が確立されていたそうです。日本にはちょうど紀元頃に大陸から伝えられていたと考えられているようです。
武藤さんが鋳造に使用する金属は、青銅・黄銅・鋳鉄・アルミなどです。青銅や黄銅は、1200度くらいの温度で溶解させるのだそうです。鋳鉄は1500度、アルミは900度で溶解させるそうです。いずれも高温ですし、大量に溶解させるのですから、作業場の熱気はすさまじい物がありそうです。
武藤さんが好きな素材は、やはり青銅。青銅は放っておいても10年もすれば緑青の被膜ができるそうですが、最初から緑青を付けた方が、保護膜としての機能があって堅牢になるそうです。
おもに、砂型を使った重力式の鋳造法で、平面の銘板から立体造形まで、いろいろな作品を熱気とともに生み出しています。 |

武藤さんが今やっているのは、銅像の原型造りです。粘土で作るのですね。
仕事では、立体的な作品がおもしろみがあるそうです。いつも、課題を決めて何か新しいことに取り組みながら、作業をするようにしているそうですよ。
武藤さんは、代々続く鋳物師の家に生まれて、この道に入ったのですが、鋳物が好きなんですね。いつも新しいことが頭の中にあるようです。
実は、武藤さんと私は同級生。「武藤さん」と言ったことがないので、書きながら私のほうがこそばゆい感じです。写真の後ろの子どもさんと同じ年くらいの時に、同じクラスにいたのかな。武藤さんの家に行って、青銅の剣型の文鎮をいただいたことを覚えています。それ以来、私は文鎮が好きなのかも。そういえば、ウルトラマンごっこか何かをしていて、ジャンピングキックを決められて、私が大泣きしたこともあったっけ。
武藤さんも、あのころは写真のようにお父さんの仕事ぶりを背中から見ていたのかな。
武藤さんの工場はいつも忙しいのですが、少しずつ私の注文の品も作っていただく予定です。楽しみ楽しみ。 |
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作業写真で原型を作っていたのはこの像です。左は粘土から作った石膏型。そして右が完成した銅像です。何の像かは、秋田の人にはわかりやすいんです。これは、竿灯というお祭りの、竿の差し手の決めポーズ。提灯をたくさん付けた竿を、手・額・腰などでバランスをとって差し上げるんです。
武藤さんも竿灯の妙技会で優勝したことのある、名手です。職人の町で育った武藤さんにとっては鋳物は家業だけれども、たぶん竿灯も家業みたいに、物覚えついた時からそばにあったものですね。 |

竿灯祭り |
画像:武藤 文章:辻永
画像に関わる権利は、武藤工芸鋳物・武藤氏に帰属します。
(竿灯画像のみ辻永)
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