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秀樹さんの器には、落ち着いた柔和な色彩があります。窯の周りの自然の素材から釉薬を作って出している色合いは、秀樹さんのこだわりなのですね。
色とか柄で自己主張する器ではなくて、食卓で料理を盛りつけた時に、料理を引き立てて一体となってくれる器です。そして、毎日楽しく使うことのできるたたずまいです。秀樹さんの奥様も、「器は料理を載せてどうかだと思うのよね。」 といつもおっしゃっています。
器の微妙な色合いもそうなんですが、器の線というのでしょうか、例えば手に触れる皿の縁の面の具合や、カップの取っ手の形状やボリューム感と言ったところに、味わいを感じます。さりげないんだけど、この形にたどり着くまでに、ずいぶん長い時間ろくろを回されてきたのではないかと、素人ながらに思います。秀樹さんの心配りが形になっている部分かもしれません。ボリューム感があって、手にも目にもとても優しいんです。
作った人を知っている喜びというのでしょうか、物を使う時に、作ってくれた人の顔が思い浮かぶから、どんどん愛着がわいてくる。そういうことを私に教えてくれたのが、秀樹さんの器です。
作った人を知ることは、その物を知ることでもありますね。 |

秀樹さんは、いつもニコニコしていらっしゃるけれど、仕事の話になると表情が厳しくなります。土に打ち込んでいる人だと感じる一瞬です。
家も自分で造り、登り窯も自分で築き、自然の中で自然の素材で仕事をしていらっしゃいます。自分で家を造り、そこで仕事をする。それは私にとっても理想とするところで、あこがれます。
秀樹さんの窯場を拝見すると、いつか自分もと思わずにはいられません。そして、その時が来たら、まずは山菜とキノコの見分け方を秀樹さんから教わろうと思っているのであります。(自然の中で仕事をするための第一歩!・・・あれ、違うかな?)
物作りの道の大先輩ですが、いつも気さくに話をしてくださって、気取ったところがみじんもありません。自分と土との語らいの世界に没頭されているからでしょうか。そういう境地に私も立ってみたい。
秀樹さんの三温窯は、「一つ器の温もりが、作り手と使い手の気持ちを温めてくれますように・・・。」という願いを込めて名付けられた窯名だそうです。
でも、秀樹さんと家族のみなさんの温かい気持ちがあるから、器に温もりがあり、使い手の心も温まると思うんです。秀樹さんの器を使っての実感です。 |
画像:佐藤 文章:辻永
画像に関わる権利は、三温窯・佐藤氏に帰属します。
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